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ラズライト 天藍石 LAZULITE

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人気の天藍石。 濃いブルーの結晶に心奪われる方も多いのではないでしょうか? ラピスラズリの主成分である青金石のカタカナ表記がラズライトとなり、この天藍石のカタカナ表記も同じ。 和名と英名の綴りのLとRで判別してください。 青金石 せいきんせき lazurite ラズライト天藍石 てんらんせき lazulite ラズライト産地産状ピラミッドのような形や塊、粒状で見られます。
花崗岩ペグマタイト・石英鉱脈・変成岩に産します。 アメリカ・カナダ・ブラジル・スウェーデン・オーストリア、そして日本にも産します。 鉄天藍石(Mg,Fe)Al2(PO4)2(OH)2 マグネシウムと鉄が入れ替わると鉄天藍石となり、天藍石と鉄天藍石は完全固溶体の関係です。
マルティン・ハインリヒ・クラプロートドイツの科学者で、この天藍石の発見者。
ベルリン大学の初代の化学教授です。 チタン・ジルコニウム・テルル・セリウム・ウランと多岐にわたって関わった人物です。 それぞれの物質にクラプロートがどのようにかかわったのか触れてみます。 チタン 1791年アマチュア鉱物学者ウィリアム・グレゴールにより海岸の砂の砂鉄の中に鉄以外の物質を発見しメカナイトと命名。 1795年クラプロートによりルチル鉱石の中に新元素を発見しチタンと命名。 グレゴールとクラプロートの発見物は同じものであった。 ジルコニウム古代からジルコニウムは利用されていたが、その中に新しい金属があるとは思われていなかった。 しかし、クラプロートはジルコニウムを分析し、それまでの定説を覆し新鉱物を発見した。 分析能力にたけた人物であった。 テルルモリブデンを含む銀と呼ばれた鉱物があり、その鉱石を鉱物学者ミュラーが分析・研究を続けたが上手くいかず、クラプロートに送って分析してもらった結果、新しい金属であることが解った。 セリウム1803年クラプロートはセル石と呼ばれるものの中に新しい土を発見。 同時期、ベルセリウスとヒージンガーによって同一のものを発見。 1801年に発見された小惑星ケレスにちなみセリアと命名。 このセリアは多数の希土類元素を含む酸化物で単離されていなかった。 単離されたのは発見から26年後、1839年のこと。 ウラン1789年ピッチブレンド(当時亜鉛と鉄の鉱石と思われていた)を分析し、黒い粉末を得てこれをウランと命名。 この50年後、金属ウランのが単離されて、クラプロートの得た黒…

アンバー amber

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人気の高い琥珀、琥珀は化石です。
鉱物ではなく有機質
サンゴや真珠も有機質です。
同じ有機質の仲間でも、この琥珀は植物がもととなっています。
そして同じ植物由来でジェット(黒玉)もあります。琥珀はこすると静電気を発生させ、燃やすと香りがします。 琥珀ができるまで ずっとずっと昔、数千万年~数億年も前のこと。
木が生い茂る大地がありました。
その木々から樹液が溢れ、その樹液は土にうもれて化石化します。
もしくは、洪水などが襲い水によって運ばれて泥と共に海や川に堆積し、いつしか長い年月を経てその部分が地殻変動や侵食によって地表に現れます。では樹液というからには、どんな木から出た樹液でしょう。
一般的には松や杉である針葉樹と言われています。
実際には広葉樹などもあり幅が広いです。
虫入りの琥珀は、樹液に巻き込まれてしまった虫たちが動けなくなりそのまま中に閉じこめられてしまった状態です。
なかには絶滅種が入っている場合もあります。
現在、これらのものは研究対象として扱われているものも多くあり、その時代を知る手がかりとなります。名前の由来
アンバーという名前は、アラビア語で”竜涎香(リュウゼンコウ)”もしくは”香気を放つ”の意味の”anber”が変化したものという説があります。 竜涎香あるいはアンバーグリスとはマッコウクジラの腸内に発生する結石であり、香料の一種である。
wiki 竜涎香もうひとつの説として、古代アラビア語で”アンバール”→”海に漂うもの”。
嵐のあとにうちあげられる石であったことからとの事です。 また”琥珀”という和名は、
”虎死して、則ち精魂地に入りて石と為る。それすなわち琥珀なり。”という中国の古い時代(漢との説があります。)の書物が由来です。
”琥珀”は漢語でもともと”虎魄”と書かれ、”魄”の字は、死後の魂をさし虎の魂が死後に石になったものが琥珀ということです。琥珀は名前の由来や伝説が多く、上げていくときりがなく出てきます(^^;
重さ持ってみるとわかりますが、めちゃくちゃ軽い。
比重です。
琥珀の比重は、1.05~1.30
この数値、かなり幅が広く感じると思いますが通常の琥珀の比重は約1.05~1.09とのこと。
海水の比重は1.01~1.03程。
海水の中に琥珀があった場合、水中を漂う感じになると思います。コーパル・コパル COPALコーパルとは、熱帯地方の樹木からでた樹脂が化石となったも…

アタカマ石 ATACAMITE

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銅を含む鉱物が酸化分解してできる二次鉱物。アタカマ砂漠が原産地で、名前はこれに由来します。 緑色の粒状・繊維状・小さな板状となって産出し、火にかざすと青色の炎色反応を見せてくれます。 砂漠や海岸近くの銅の存在する場所や、火山の噴気の中の銅や塩素が昇華してできることもある鉱物です。 ハロゲン化鉱物アタカマ石はハロゲン化鉱物です。 石の基礎知識 石の種類にてちらっと書いていますがここでそのまま記します。 --- フッ素・塩素・臭素・ヨウ素など、ハロゲン元素が金属元素と結びついている鉱物をハロゲン化鉱物といいます。 ハロゲンという言葉は塩という意味の”ハルス”が語源と言われています。 海水・塩湖の蒸発に伴って堆積した蒸発岩に生成するものが多くとても柔らかいです。 --- アタカマ石は塩素を含むハロゲン化鉱物です。 その昔海だった砂漠の中、もしくは海岸等海のそばに多く存在します。 また、火山の噴気の中の銅や塩素が昇華して産するケースもあります。 蛍石や岩塩もハロゲン化鉱物です。 多形同質異像(多形)とは、化学組成が同じで結晶構造が異なる(原子の配置が異なっている)もの。 圧力や温度など、石が作られるときのちょっとした変化によって、どの石になるか決定される性質を持ちます。 アタカマ石の多形は、 ボタラック石-単斜晶系単斜アタカマ石-単斜晶系パラアタカマ石-三斜晶系があり、アタカマ石と混在していることもあります。 基礎データ 化学組成 ハロゲン化鉱物 Cu2(OH)3Cl色 緑色条痕 緑色結晶系 斜方晶系へき開 完全硬度 3.5比重 3.8

アダム鉱 ADAMITE

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亜鉛を含む鉱床の二次鉱物。発見者のフランスの鉱物学者ジルベール・アダムに由来します。
亜鉛と砒素を含む場所で酸化することによって産し、褐鉄鉱とともにクリーム-黄緑色の球状の集合体や短い柱状、腎臓状の姿をしたアダム鉱を良く見かけます。 そして、明るい黄色の蛍光が観察できる鉱物です。 色と蛍光と熱クリーム-黄色が一番多く見かけるアダム鉱ですが、カラーレスもあります。 ですがこのカラーレスは稀な色合い。 また、微量の銅を含むと青-緑色、同じく微量のコバルトを含むとピンク-紫色となりますが、この微量成分そのものが発光を妨害してしまうため蛍光性は示しません。 炎をかざすと溶けて液体化してしまうアダム鉱、熱を加えたものは蛍光性がなくなります。 基礎データ 化学組成 ヒ酸塩鉱物 Zn2(AsO4)(OH)色 クリーム-黄色 ピンク-紫 青-緑条痕 白色結晶系 斜方晶系へき開 完全硬度 3.5比重 4.3-4.5蛍光

アマゾナイト AMAZONITE

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和名は天河石(てんがせき)。 アマゾナイトという名前の由来はアマゾン川流域が原産地ということからです。 ですが、アマゾン川流域での産出はないとのこと。 青・青緑のこの石の色味は、不純物として混じっているごく微量な”鉛”。 長石グループ-カリ長石-微斜長石であるこの石は仲間がたくさんいますが、この色合いでアマゾナイトとすぐにわかります。 ※長石グループの解説はこちらへ りんどうの花とアマゾンストン 宮沢賢治 アマゾナイトは別名でアマゾンストーン・アマゾンジェードとも呼ばれます。 宮沢賢治の虹の絵具皿(十力の金剛石)にて”アマゾンストン”と表記され、りんどうの花にたとえられているあの石です。”りんどうの花は刻きざまれた天河石アマゾンストンと、打うち劈くだかれた天河石アマゾンストンで組み上がり、その葉ははなめらかな硅孔雀石クリソコラでできていました。青空文庫 虹の絵具皿(十力の金剛石)”石好きならば、テンションが上がるのではないでしょうか? 宮沢賢治というと”石っこ賢さん”がぱっと出てきますが、私が最初に触れたのは、雨ニモマケズ(あえてカタカナ…)です。 学校の授業で丸暗記させられました。 そのあと、銀河鉄道の夜。 そして…石っことわかってからこうなりました。 ”十力の金剛石”は石だらけのキラキラです! 何度読み返しても良き時間をくれるお話です。 (作品のリンク先はすべて青空文庫の該当作品です。もしお時間があればどうぞ。) アマゾナイトの別名 十力の金剛石からでしょうか、アマゾンストーンという呼称があります。 また、翡翠に色味が似ていることからアマゾンジェードとも呼ばれます。
青よりか緑よりか、はたまた光沢などでも変わりますが、トルコ石やエメラルドにも似ているともよく言われています。 ですが、白っぽい色合いが混じって産出されることが多く、単色での産出はとても少ないです。 主な産出は深成岩(花崗岩やペグマタイト)です。 アクセサリーの注意水を吸いやすく変色しやすいため、ブレスレットなどつけたままの水場の利用は気を付けてください。 またへき開が二方向に完全なため割れやすいです。 落としたりしないよう気を付けてください。 また、超音波洗浄機の利用はやめたほうが良いです。 基礎データ 化学組成 珪酸塩鉱物 KAlSi3O8色 青 青緑条痕 白色結晶系 三斜晶系へき開 明瞭(二方向)硬度 6~6.5比重 2.55-2.63

ポルダーバールタイト POLDERVAARTITE

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Poldervaartite N'Chwaning Mine, Kuruman, North Cape, South Africa オルミアイトとポルダーバールタイトポルダーバールタイトといえば、2006年に新鉱物として登録されたオルミアイトとの絡みが浮かびます。 もともとはポルダーバールタイトでひとくくりとされていましたが、Mn(マンガン)の含有量が多いポルダーバールタイトが発見され、それがオルミアイトとなりました。
Ca(Ca,Mn)(SiO3OH)(OH) Ca<Mn オルミアイト(Olmiite) CaMn2+(SiO3OH)(OH)Ca>Mn ポルダーバールタイト(Poldervaartite) CaCa(SiO3OH)(OH)かっちり置換した状態ということではなく、端成分がCaとMnで間の部分はバリエーションがあります。 肉眼での判別は不可能です。
過去、ポルダーバールタイトととして鑑別されたものでも、オルミアイトとして鑑別結果が出るものが多数あるかと思います。 それぞれの産地別で見たときに、とある産地で産出したポルダーバールタイトはほとんどがオルミアイトだったという話もあります。 お手持ちのポルダーバールタイト、オルミアイトかもしれませんね。 名前の由来ポルダーバールタイトはオランダの岩石学者 Arie Poldervaart 、オルミアイトはイタリアの鉱物学者Filippo Olmiに因みます。 基礎データ化学組成 マンガン珪酸塩鉱物 Ca(Ca,Mn)(SiO3OH)(OH)色 カラーレス 乳白色 ピンクホワイト 茶色条痕 白結晶系 斜方晶系へき開 なし硬度 5比重 2.91※参考 mindat.org-PoldervaartiteOlmiite-Poldervaartite Series

灰重石 シェーライト シーライト SCHEELITE

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名前の由来はスウェーデンの化学者カール・ヴィルヘルム・シェーレが由来で、この石の研究を行っていたことからとのこと。
日本名の灰重石は、灰=カルシウム(Ca)・重石=タングステン鉱。
タングステンは電球のフィラメントなどに使われている融点が高く比重が重いレアメタルです。
元素記号W、原子番号74。
タングステンの鉱石としての採掘量は、鉄マンガン重石(ウォルフラマイト wolframite )についで2番手を担っています。
鉄マンガン重石との関係
鉄マンガン重石は、鉄重石(ferberite)とマンガン重石(Huebnerite)の連続固溶体の関係です。
鉄重石 FeWO4 ー 鉄マンガン重石 (Fe,Mn)WO4 - マンガン重石(MnWO4)
固溶体のルールにより、端成分である鉄とマンガンに鉱物名が分けられています。
固溶体を形成する鉱物の命名 固溶体を形成する鉱物を命名する際には、いわゆる「50%ルール」に従う。AとBを端成分とする2成分固溶体の場合、A50B50を境界として2つの鉱物名にするというものである。 例えば、斜長石はNaAlSi3O8(Ab)とCaAl2Si2O8(An)を端成分とする連続固溶体であるため、A50B50を境にして、Ab側を曹長石(アルバイト)、An側を灰長石(アノーサイト)とする。wiki 固溶体より引用 ラブラドライトに掲載しています表もこのルールが適応されたものです。

そもそも…
鉄マンガン重石という石はもともと知られていましたが、その成分がはっきりわかっていませんでした。(当時はマンガンもタングステンも未発見です。)
そんな中、1751年スウェーデンで重い石=タングステンと呼ばれていた白い鉱物(=現在の灰重石)が発見されます。
シェーレはその発見から30年後の1781年、その白い鉱物を分析し未知のものだろうと思われる物質を発見。
ですが、その発見した物質を単離できませんでした。
それから2年後の1783年、ファウスト・デ・エルヤルが鉄マンガン重石から物質の単離に成功。
その単離させた金属の元素名をウォルフラム(wolfram)と名付けましたが、シェーレの単離に至らなかったあの物質と同じものということが判明します。
しばらくはウォルフラムと呼ばれていましたが、現在はタングステンという名前が国際的に用いられています。
ちなみに…

スクテルド鉱 スクッテルド鉱 方砒コバルト鉱 SKUTTERUDITE

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英名のスクテルダイトは原産地ノルウェイのスクテルド地方からの命名とのこと。
熱水鉱脈より輝コバルト鉱等、ニッケル・コバルトを含む鉱物と一緒に産する、コバルト鉱石の一つです。
結晶の形は八面体や十二面体や塊状で、色合いは銀白色の姿です。
(コバルトはコバルト華からも抽出されており、コバルト華に記載してあります。)
基礎データ化学組成 硫化鉱物 CoAs2-3色 灰白色条痕 黒色結晶系 等軸晶系へき開 不明瞭硬度 5.5-6比重 6.5-6.9

スティブナイト 輝安鉱 STIBNITE

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輝安鉱(スティブナイト)は、光沢のある金属っぽい見た目ですが、実はとても柔らかい鉱物で、硬度は2。
指の爪で何とか傷をつけることができる程度の硬さで石膏が指標鉱物となっています。
金属元素であるアンチモン(Sb)の原料として使われる鉱石です。
アンチモン Sbアンチモンは金属元素の一つで車のバッテリーが身近かなと思います。 (鉛蓄電池) プラスチックなど、そのままでは熱に弱いものでもこのアンチモンを少し添加すると燃えにくくなります。
耐火性の向上での使用や、他に、ガラスやセラミックなどの染料としても使われています。 またその昔は化粧品に使われていました。 ですが、このアンチモンは毒性が強く、代替のものを使うようになってきています。 アンチモンの名前と元素記号の由来 この元素記号のSbですが、輝安鉱の鉱物名からつけられています。 アンチモンはANTIMONY→ギリシャ語で孤独を嫌うという意味のANTI-MONOSが元素名の由来で、元素記号の方は輝安鉱をさすラテン語のSTIBIUMからとのこと。 命名に関しては諸説あるようですが、個人的に孤独を嫌う説が好きです(笑) 単体で見つからないということからのようですが、このテラテラのかっこいい見た目から、孤独を嫌う… ちょっとクスッとしてしまうのは私だけでしょうか? 産出 産状 熱水鉱脈に産し、黄鉄鉱や石英、辰砂、方鉛鉱、閃亜鉛鉱などと共生します。
中国湖南省が産地として有名です。
また日本も良質の輝安鉱が採取されることで有名で、海外の博物館に展示されるほどの美しさです。
ですが国内にはあまり残っていないという現状があります。
ルーマニア・ペルー・イタリア・ボリビアなどでも産します。
基礎データ化学組成 硫化鉱物 Sb2S3色 鉛灰色条痕 鉛灰色結晶系 斜方晶系へき開 完全硬度 2比重 4.6

デクロワゾー石 DESCLOIZITE

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鉛や亜鉛を含む鉱床の二次鉱物のデクロワゾー石。
命名の由来は、この石の研究を行っていたフランスの鉱物学者のアルフレッド・デクロワゾーによるものです。
全体の産出量は少ないですが、産地によって多く産出される地域ではバナジウムの鉱石として採掘されています。
バナジウム及バナジウム鉱石の参考 バナジン鉛鉱

結晶の形はいろいろな形(柱状やくさび状やぶどう状など)で現れ、そのいろいろな形が放射状に広がった集合体として目にすることが多いかもしれません。
デクロワゾー石の成分中のCu>Znとなると、モットラム石となり完全固溶体の関係です。
基礎データ化学組成 バナジン酸塩鉱物 Pb(Zn,Cu)VO4OH色 褐色(黒褐色や赤褐色)緑色 オレンジ色等条痕 オレンジ-赤結晶系 斜方晶系へき開 なし硬度 3-3.5比重 6.2

コバルト華 エリスライト Erythrite

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エリスライトの名前の由来は、ギリシャ語の”erythro-”=赤という意味合いからだそうです。
形状は針状のものや、柱状・皮殻状・粒状・腎臓状等があります。
水晶など、伸びる方向と90°の関係で条線がでますが、コバルト華の柱状の形のものは伸びる方向に条線がでます。
非常に柔らかい石で、硬度は1.5~2.5。
指の爪で何とか傷をつけることができる程度の硬さです。
ヒ素との関係 この石は、ヒ酸塩鉱物という石の分類に属します。
ヒ(砒)素と酸素が結びついてヒ酸(酸化する)となり、ヒ酸イオンが他の元素と結びつくことによってヒ酸塩鉱物となります。
ヒ素といえばけっこう有名ですよね。
”毒”として使用される話が多いものです。
食事にもって暗殺を…という話や、和歌山毒物カレー事件がありました。
四谷怪談のお岩さんはヒ素化合物が原因で、亜ヒ酸を盛られたとのこと。
亜ヒ酸は無味無臭で食事に入っていても気づかないとのことです。
毒以外には半導体や赤色発光ダイオード等で使われています。
コバルト ”コバルトブルー”と聞いたことがあると思いますが、青いイメージが強いと思います。
このコバルト華は立派なピンク色。
クッキーなどお菓子の乾燥剤で、青いツブツブが湿気を含むと赤い色に変わるものがあると思いますが、この青い色は”塩化コバルト”。
この塩化コバルトは湿気を含むとピンク色に色が変わります。
つまり”水”があるとピンク色になります。
コバルト華の化学式はCo3(AsO4)2・8H2O
Coはコバルト
Asはヒ素
H2Oはご存知”水”です。
ガンマ線~コバルト60 コバルト60はガンマ線照射に使われる人工放射性元素です。
照射してもエネルギーが弱く、あてたものに放射線が残る心配はない言われています。
このコバルト60、石が好きな方は聞き覚えがある方も多いのではないでしょうか?
水晶の色の変化を目的とした照射処理(放射線を照射して色を変えること)に使われているのは、このコバルト60です。
大地の精霊・地の精霊・地下の古鬼-コバルト 鉱山で採取や冶金※1がうまくいかなかったりした時、鉱夫たちは大地の精霊・地の精霊・地下の古鬼のせいだと言っていたそうです。
コバルトは鉱石としてあまり利用価値がなく、掘り進めてコバルトが出てくると”小人にいたずらされた!”的な表現として、精霊や古鬼に例えていたようです。
これがそのまま元素としての…

ソーダライト Sodalite

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和名は方ソーダ石。
青い色合いが定番のような気がしますが、色合いのバリエーションが有ります。
また、紫外線で蛍光するものもあります。ユーパーライト YOOPERLITE
2017年に鉱物・宝石ディーラーのEric Rintamaki氏が発見した、オレンジ色の蛍光を示す小石、ユーパーライトです。 発見場所は、アメリカとカナダの国境付近に五つの湖が連なっており五大湖といわれている湖の中で最大の面積を持つアメリカミシガン州のスペリオル湖。 この湖のあるアッパー半島に住む人の愛称である”ユーパー”が名前の由来です。 調査の結果、この蛍光している部分はソーダライトであることがわかりました。 花崗岩と似ている火成岩に蛍光するソーダライトが混じっているものが、このユーパーライトです。 ハックマナイト Hackmanite ソーダライトの変種にハックマナイトがあります。
和名はハックマン石。
組成に硫黄を含んだ赤紫色で、紫外線を硫黄が吸収して色がかわります。
太陽光に少し当てると、肉眼で変色が観察できます。
プリンセスブルー カナダオンタリオ州バンクロフトにて美しいソーダライトがたくさん採掘されたその時に、イギリスのマーガレット王女がカナダを訪問していたことから、プリンセスブルーという名前が付けられたソーダライトがあります。
ラピスラズリとの関係 見た目が似ているため混同されることが良くあります。
ラピスラズリはラズライト・アウィン・ソーダライト・ノーゼライトなどが混じったものを言います。
産状 ケイ酸分の少ないアルカリ火成岩(霞石閃長岩等)の一次鉱物で、ペグマタイトでも産出されます。
通常塊状ですが、まれに菱型十二面体や八面体の形で産出します。
※マグマや熱水から最初にできた鉱物を一次鉱物といいます。
初生鉱物とも言います。
基礎データ化学組成 珪酸塩鉱物 (テクトケイ酸塩鉱物)Na4Al3Si3O12Cl色 青・緑・灰・赤紫・ピンク等条痕 白色結晶系 等軸晶系へき開 なし硬度 5.5~6比重 2.3

ユナカイト Unakite

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アクセサリーとしてよく見かけますユナカイトは、花崗岩の一種です。 花崗岩は、墓石・建物の外壁等によく使われ、3方向に直交する割れ目ができる性質を持つため、機械のなかった昔から切り出すことができました。
斜長石が熱水にて緑簾石に変化し、緑簾石に正長石や石英が混じった姿ですが、お気づきの方はお気づきかと思いますが、鉱物ではなく岩石です。
岩石とは、いくつかの鉱物が組み合わさってできた石をいいます。

緑・赤(ピンク)・白の混じった模様になっている姿をしていますが、緑色は緑簾石、ピンクの部分には正長石が混じっています。
このピンクの部分ですが、チューライトが混じっているものもありきれいなピンクの結晶が見られることもあります。
また、全体に黄色っぽく錆色が目立つ標本もありますが、全体に鉄分の含有率が高いものは、時間の経過とともに黄色っぽく色味が変わっていきます。

名前の由来はアメリカ・ノースカロライナ州Unaka山地が原産とのことで、その産地に由来して命名されたとのことです。
産地はここの他、インド・南アフリカ・オーストラリア等があります。
全体の硬度や色味は産出地によって変わります。

クロコアイト 紅鉛鉱 CROCOITE

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鮮やかな赤-オレンジ色。
和名は紅色の鉛の鉱物→紅鉛鉱。 クロコアイトの名前はサフラン色を表すkrokosに因みます。
発見は18世紀です。
サフラン色 サフラン色とは… サフラン色(サフランいろ)は、色のひとつでサフランの雌蕊から造られた染料で染めたときに発色する色である wikiサフラン色  wikiにありますが、紀元前から染料として使われる、歴史ある色です。
鮮やかなこの色味が鉱物名になった理由がわかる気がします。
個人的にはサフランライスがぱっと出てくる私です。

柔らかい鉱物 クロムを含む母岩に鉛が入り込み酸化したもので、共生鉱物として、石英や黄鉄鉱・白鉛鉱などがあります。 硬度を見ると、2.5-3とありますが、これはかなり柔らかい鉱物とわかります。 人間の爪は硬度2.510円銅貨は約硬度3.5 爪と同じくらいからもう少し硬いかな?という感じです。 ミネラルショーなどで細い柱があちこちに向いた美しい標本を購入したら、そっと、大切に持ち帰ってください。 クロム 原子番号24 Cr クロム/Chromium ルイ=ニコラ・ヴォークランが1798年にまさしくこの紅鉛鉱を塩酸で処理し鉛を除去することにより三酸化クロムを得て、さらにそれを還元してクロムという金属を得ました。 この金属ですが、化合物を作ると様々な色味がでます。 ギリシャ語の色(khroma)という意味からクロムの名前が付きました。 鉱物の発色に関し、クロムは多岐にわたって関わっており、エメラルドの緑色の発色は微量の酸化クロム、ルビーの赤い色味は約1%程度の酸化クロム。 ピンクサファイアは0.1%程の含有量になるとあの色味になるとのことです。
クロム=金属=ステンレスというイメージが強いと思いますが、石好きな人間には目を楽しませてくれることに徹してくれる影の立役者です。
基礎データ

化学組成 硫酸塩鉱物 PbCrO4色 赤色 オレンジ色条痕 黄色 オレンジ色結晶系 単斜晶系へき開 なし硬度 2.5-3比重 5.9-6

アパタイト apatite

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和名は燐灰石。
アパタイトという名前の由来は、ギリシャ語の”apate”=”裏切り/惑わし”という単語からとのこと。
緑柱石、や水晶、トルマリンなどと間違えられるため(晶癖が一定しない)に付いた名前だそうです。
アパタイトとは 色合いのバリエーションはとても広く濃い青~薄い青、緑、バラ色、紫、褐色、黄色、灰色、無色etc…
ガラス光沢で、結晶の形も六角柱状、板状、塊状、粒状と、色味に負けず劣らぬバリエーションです。

透明感がよいものはカットされ、ルースに加工されているものも多く流通しています。
また、カボションカットされたものは、キャッツアイ効果※1がみられるものもあります。
ミャンマー・スリランカ・ブラジル産などのものに見られます。

こうして加工されるようなタイプのものはペグマタイトからの産出がほとんどを占め、火成岩の副成分鉱物として産出されます。
※1 カボションカットした石に白い光の帯が出現する効果
副成分鉱物 岩石を構成している鉱物の中で含まれている量が少なく、岩石を分類するうえで勘案されない鉱物をいいます。
これ以外では、熱水鉱脈の構成成分としての産出、および海成層でも産出され世界のリンの主要な供給源となっています。
海成層 堆積物が海洋底に堆積してできた地層をいいます。
燐灰石という名前はグループ名で、含まれている成分で以下の3つに分かれます。
フッ素燐灰石 Ca5(PO4)3F水酸燐灰石 Ca5(PO4)3OH塩素燐灰石 Ca5(PO4)3Cl 産出量が多い順に記載しました。
フッ素燐灰石は主要なリンの資源鉱物で、塩素燐灰石は産出は少ないものです。
虫歯予防のフッ素とアパタイト さてここで、フッ素燐灰石と水酸燐灰石について触れます。 歯医者さんでフッ素塗布をやられたことがある方、または聞いたことがある方がほとんどだと思いますが、歯のエナメル質の9割を超える物質は燐灰石=アパタイトです。
エナメル質とは歯の一番外側の、口をぱかっと開けた時にこれが歯です!と見える部分のことです。
歯・骨の主要な成分としてこのアパタイトはハイドロキシアパタイトといいます。
化学式 Ca10(PO4)6(OH)2
これにフッ素が絡むとOHがFとなり、フッ化アパタイトとなります。
化学式 Ca10(PO4)6F2

OH→Fに代わることによって何が違うのか?となりますと、”耐酸性の向…

ペトリファイウッド 珪化木 petrified wood

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petrified は化石・石化という意味で、木の化石のこと。 あちこち見てみると、Silicifide WoodやSiliconization Wood -シリカが染み込んで石化した木-や、もともとの木の種類のAraucaria -ナンヨウスギ-等を書いたものといろいろ見かけました。 一番馴染み深いのはpetrified woodかと思います。 化石への道 化石は木の化石もありますし、生物・植物などいろいろあります。 化石になるまでを簡単に記します。 埋まる 化石となるには分解されずその形を残さなければ化石となりえません。 死が訪れた後、分解されずに残るには、早くに埋まらなければいけません。 海や湖の中等の水中は陸上よりも早く埋まります。 陸上の場合は洪水などで一気に流され川の底に埋もれた場合や、火山灰に埋もれた場合などが考えられますね。 鉱化 埋もれた素材の柔らかい部分が分解され、その分解された空間に鉱物になるような物質が溶け込んでいる水が染みこんで沈着し、鉱物化していきます。 珪化木の場合は、ケイ素が地下水の中に溶けていて、シリカ(二酸化ケイ素)に置換という経過をたどります。 固まる 堆積物が次から次へ重なってどんどん埋もれていくと、その重みで圧縮されて固化していきます。 発見 埋もれたままでは化石は目に触れません。 地層の隆起や侵食等が起こり、地表に出て発見となります。
ウッドオパール 上記イラストにて説明した”珪化木ができるまで”と同じ生成過程を経てオパール化したものをウッドオパールといいます。
珪化とオパール化と瑪瑙化 ふと思ったのですが…
珪化 ケイ酸を含んだ水がしみ込み、固くなる。または、生物(植物含む)の亡骸に同じくケイ酸を含んだ水が染みこみ固くなる→化石化する。オパール化 同じくケイ酸を含んだ水がしみ込んだけれど、水分を含んだままで結晶していないもの。鉱物=結晶していることという鉱物の定義からは外れているけれど、宝石としての人気は誰もが知るところ。瑪瑙化 一つ一つの結晶がとても小さく存在するため、見た目は半透明の塊に見える。 と、なんとなく頭のなかで分けていました。
今回少し調べてみたのですが、シリカ(二酸化ケイ素)は結晶性と非結晶性の2種類があ

ります。
結晶性 石英など非結晶性 珪藻土シリカゲルなど 実際のところ、瑪瑙のスライスの真ん中に…

デンドリチックアゲート dendritic agate

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和名 忍石・樹枝状瑪瑙 デンドリチックアゲートの名前の由来はギリシャ語の樹木”dendron”とのことです。

アゲートとは、石英(水晶)グループの一員で半透明で縞のあるものをいいます。
縞がなく、色が比較的均一だとカルセドニーという名前になります。
しかし、流通上混じっているのが実情です。

因みに、樹枝状となるものはアゲートだけではなく、

水晶(デンドリチッククォーツ)オパール(デンドリチックオパール)
等もあります。

亀裂に入るマンガンや鉄分が石に素敵な絵を描いてくれます。
風景画のようにとても綺麗な物もあり、そのようなデンドリチックアゲートのことを特に、ランドスケープアゲート/landscape agateと呼びます。
マンガン Mn 原子番号25。
元素です。
マンガン乾電池等聞いたことがあると思います。
このマンガンとは、人間になくてはならない必須元素でもあり、骨の成長や代謝・消化に関わる機能を果たします。

Bottled tourmaline -ありがとうと伝えたい-

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当ショップよりお買い上げいただいた小瓶入りのトルマリン。
こんなにも素敵に描いてくれました。

頂いたときはほんとに嬉しくて、おかしなテンションになってしまいました(笑) 良いフレームが見つかったら、部屋にも飾りたいと思っています。 外出がままならない日々が続きますが、気持ちの窓があきました。
@kamima_ite 様
ありがとうございます(^^)
おかげさまで、こちらの小瓶入りトルマリンは5個すべて売り切れとなりました。 ご購入いただけましたお客様はもちろん、皆様にもこのかわゆさをぜひ❤ご堪能ください。

ゾイサイト 灰簾石 ZOISITE

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ゾイサイトは和名灰簾石(かいれんせき)。
緑簾石グループに属します。
名前の由来は、スロベニアの貴族、自然科学者のジグムント・ゾイスに因みます。 ルビーインゾイサイトの緑色の部分、ブルーの美しい宝石で有名なタンザナイト、かわいいピンク色のチューライト、すべてこのゾイサイトの仲間です。 ゾイサイトの色 純粋なものは白色ですが、微量成分によっていろいろな色になります。
代表的なものを下記にあげます。
下記以外でも白色透明を基本に、クリアな黄色などもありバリエーションが豊かです。
ピンク色 桃廉石(とうれんせき)THULITE 微量のマンガンによってピンク色のものは桃廉石/チューライト(テューライトもしくはトゥーライト)です。
塊状で産出します。

余談
個人的に、写真現物のタイプのものが可愛くて大好きです。
名前の表記もチューライトが好き(チューリップのイメージを勝手にもってます!)
青紫色 タンザナイト TANZANITE 微量のバナジウムによって青紫色のものはタンザナイトです。
タンザニアのアルーシャで発見された美しい色合いのこの石を、あのティファニーが命名して売り出したもの。
加熱すると色が濃くなる性質を持ちますが、380度を超えると灰色になってしまいます。
またタンザナイトのアクセサリーの超音波洗浄は避けたほうがよく、壊れることもあるとのことです。
緑色 ルビーインゾイサイト RUBY IN ZOISITE
微量のクロムによって緑色のものは、ルビーと共に見られるルビーインゾイサイトの緑色の部分です。
ルビーインゾイサイトはアニョライト(anyorite)と呼ばれることもあります。
また、海外ではグリーンゾイサイトをAgnoliteとも呼ぶようです。

またまた余談
個人的にですが、やたらと名前が増えるのはいかがなものかと思っています。
こうなってくるとわからなくなりますよね…
基礎データ化学組成 ケイ酸塩鉱物 Ca2Al3(SiO4)(Si2O7)O(OH)色 白-灰 ピンク 青-紫 緑 黄 等条痕 白結晶系 斜方晶系へき開 完全硬度 6.5比重 3.3

クリソコーラ Chrysocolla

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和名 珪孔雀石
このクリソコーラは銅鉱床の二次鉱物です。
単体では柔らかくジュエリーには向いていませんが、石英にクリソコーラが染み込み固まった美しいものが産出され人気があります。
特にアメリカで人気があり、ジェムシリカと呼ばれています。
クリソコーラクォーツとも呼ばれて流通しています。
産出地 産状 チリ・メキシコ・アリゾナ・日本では秋田の尾去沢鉱山等銅を含む鉱山で産出されます。
この石は形になる前に、二酸化ケイ素・水・銅を含むゼリー状となり固形化していくとのこ。
共生鉱物は、マラカイト(孔雀石)・アズライト(藍銅鉱)キュープライト(赤銅鉱)
などがあります。
名前の由来 名前の由来は、ギリシャ語の”chryso”(金)”kolla”(蝋・ニカワ)です。
ニカワとは昔から接着剤の役目を担っているもの。
そのことから…
銅鉱石から金を抽出する際、この石も銅鉱石の仲間なためにその様子からのことだとも、クリソコーラというこの名前、昔のクリソコーラと今のクリソコーラは違うもので金を半田付けするときに使用されていた石の名前だとも、色々な説が見られます。
基礎データ化学組成 珪酸塩鉱物 フィロケイ酸塩鉱物 (Cu,Al)2H2Si2O5(OH)4・nH2O色 青色 青緑色 緑色条痕 白色結晶系 単斜晶系へき開 なし 硬度 2.5-3.5

ルビー Ruby

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和名 紅玉(コウギョク)
コランダム(和名鋼玉 これもコウギョクと読みます)という鉱物の赤い色のものをルビー、それ以外の色はすべてサファイアです。
コランダムは酸化アルミニウムであるアルミナが結晶したもので、クロムを含んでいると赤い色となります。
ルビーの色のバリエーションは濃い赤からピンクまでありますが、薄いピンクは”ピンクサファイア”とも呼ばれています。
ルビーの最高峰は、特別に濃い赤い色のピジョンブラッド(鳩の血)。
全体の0.1%にも満たない量だそうです。
そしてスター効果があるものもあり、これはルチルの微小結晶が含まれているためです。
へき開はなし。(底面および菱面体方向に裂開。)
硬度は9。
ダイヤモンドに次ぐ硬さです。
合成石 第一号 世の中には”合成石”というものがありますが、合成石第一号はこのルビー。
1904年、フランスの科学者ベルヌイによってルビーの合成石は作られました。
アルミニウムとクロムを混ぜた粉を2500℃以上の炎の中で溶融させ、冷却し細長い柱状に結晶させるとういうやり方です。
合成石のルビーは、レーザー光線の光源など、精密機械に使われています。
燃える石炭 赤い色の石=ルビーと古くは考えられていたようです。
ガーネットやスピネルも同じルビーと考えられていました。
それは、
テオプラストス(前370頃~前288古代ギリシアに生きた人で、アリストテレスの弟子で哲学者)の”石について”では”アンスラックス”と呼ばれていました。
マルボドゥスの”石について”(中世を代表する宝石誌として知られる)では”カルブンクルス”と呼ばれていました。
この2冊の本の”アンスラックス”・”カルブンクルス”との呼び方は、共に”燃える石炭”と言う意味です。
マルボドゥスの”石について”では、
どんなに燃え輝く石よりも、カルブンクルスは勝っていて、燃え盛る石炭のように四方に光を放っている。
この石の名前はそこにあるのだろう。 ですが、人々が”カルブンクルス”と呼んでいたものは”赤い硬い石の総称”としてでした。
その後、英語にも”カーバンクル”と呼ばれるようになり、ガーネットやルビーを磨いて宝石にしたものを指すようになったそうです。
スピネルとルビー
スピネルは18世紀に呼び名が決まるまで、スピネルはルビーと信じられていたそうです。
インドでは、ダイヤモンドと共にル…

サンストーン Sunstone

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和名 灰曹長石
長石グループの一つで、同じ長石グループにはラブラドライトやムーンストーンなどがあります。
キラキラしているのはアベンチュリン効果。
アベンチュリン効果(アベンチュレッセンス)とは混入物が光を反射し、きらきら輝く事。
サンストーンは自然銅赤鉄鉱(ヘマタイト)針鉄鉱(ゲーサイト)等が内包し、キラキラと輝きます。

古代ギリシャにて太陽の神としての象徴だったそう。
日本では、東京都三宅島にて産出され、インド・カナダ・アメリカ・ノルウェー等があります。

以下、ラブラドライトにも掲載していますが、長石グループについて掲載します。
基礎データ化学組成 珪酸塩鉱物
NaAlSi3O8(90-70※1)-CaAl2Si2O8(10-30※1)色 赤 オレンジ 黄色等(ベースは無色でそれぞれのカラーは内包物によるもの)条痕 白色結晶系 三斜晶系へき開 完全硬度 6~6.5 長石グループ 長石グループに分類されるこの石、ほかにムーンストーン・アマゾナイト・サンストーン等、有名所の石が多いと思います。
鉱物中No1の分布を誇り、月にも存在します。

長石グループは造岩鉱物(岩石を構成する鉱物)の分類上で一つのグループを形作っています。
この長石グループだけで20種類以上の鉱物があります。
造岩鉱物の分類に当てはまる鉱物は他に、輝石・角閃石・雲母・かんらん石・柘榴石などがあります。
長石の構成は、
Al(アルミニウム)Si(ケイ素)・O(酸素)その他の元素 K(カリウム)Na(ナトリウム)Ca(カルシウム) その他の元素に注目し、長石で、K・Na・Caを含むものは、
カリ長石 KAlSi3O8曹長石 NaAlSi3O8灰長石 CaAl2Si2O8 この3つをベースに、下記のように2分類されています。
1.カリ長石 カリウム・アルミニウム主成分正長石 単斜晶系 -ムーンストーン
ムーンストーンは正長石と曹長石が薄い層を作って交互に存在します。
分類は正長石に属します。微斜長石 三斜晶系 -アマゾナイト※正長石・微斜長石は肉眼でその差は判別不能
2.斜長石 ナトリウム・カルシウム主成分 斜長石は、曹長石~ナトリウムが主成分のソーダ長石と、灰長石~カルシウムが主成分のカルシウム長石の組み合わせの割合により分類されます。

曹長石(%)灰長石(%)曹長石100~900~10灰曹長石※1 90…

エピドート Epidote

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和名は緑簾石、別名はピスタサイト(ピスタチオ色から)。
黄緑色~黒っぽいものまでバリエーションがあり、含まれている鉄の量で色合いが変化します。
鉄の量が多ければ多いほど不透明・濃色となります。
鉄ではなくアルミニウムが含まれると淡い色合いになり、透明な物は暗緑色~褐色まで多色性を持ちます。

和名の緑簾石の”簾(スダレ)”。
葦(アシ)・葭(ヨシ)等を糸で編んでつなげた日よけのことですね。
一つ一つの結晶の形は細い針状や短柱状(短い柱のような形)をしていることから、明治期に名前がつけられたようです。
ですが、塊状での産出もみられます。

壁開は一方向に完全。
硬度は6~7。
比較的硬いですが衝撃に弱く、条痕は見た目の色とは違い灰色。
”緑簾石”という名前は石の名前でもあり、また、同じ性質を持つ石のグループ名でも使われます。
カルシウム・アルミニウム・シリコン・酸素が水酸基1個と結びついている珪酸塩鉱物という分類になります。
緑簾石グループ紅簾石(コウレンセキ・ピーモンタイト)
赤色の石 埼玉県長瀞産(国指定の天然記念物)褐簾石(カツレンセキ・アラナイト)
褐色・黒色の石 微弱な放射線を含み、金属光沢。灰簾石(カイレンセキ・ゾイサイト)
エピドートに含まれる鉄がアルミニウムに置き換わったもの。鉄よりもアルミニウムが多くなるとこの石となる。 ただ、境界は曖昧桃簾石(トウレンセキ・チューライト)
桃色の石 灰簾石にマンガンが含まれたもの。タンザナイト
青色の石 灰簾石にバナジウムが含まれたもの。 などがあります。
産出地 産状 火成岩や変成岩、特に緑色片岩によく見られます。
産地は日本でも採取でき、有名なのが長野県武石村(現上田市)の”焼餅石(ヤキモチイシ)”。
見た感じは普通の灰色の石ころ。
その石ころをぱかっと割ると、うぐいす餡が入ったようなお餅のようにエピドートがつまっていて、このような名前がつけられました。
鉱物学者保科百助が発見した石です。
ペアアゲートのエピドート版ですね!
世界では、イタリア・オーストラリア・ロシア・アメリカ・ブラジル等で採取されます。

桜石 -菫青石仮晶-

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桜石とは菫青石(英名cordierite コーディアライト)の仮晶のことです。
ではまず菫青石から見てみます。
菫青石 cordierite 青~すみれ色(菫色) 菫青石という和名はその見た目からなのでしょう。 英名のコーディアライトはフランスの地質学者ルイ・コルディエ(Pierre Louis Antoine Cordier 1777 – 1861)。
18世紀末にこの菫青石を紹介したことが由来だそうです。
菫青石の別名 菫青石というとピンと来ない人もいるかともいますが、この菫青石の美しい結晶のものは”アイオライト”・”ウォーターサファイア”と呼ばれています。
アイオライトと言われれば、ピンとくることでしょう。
そしてこの菫青石は多色性
多色性とは角度によって色が違って見えることを言います。

菫青石は、”ダイクロアイト”の別名も持っていますが、由来は”ダイクロイズム=二色性”。
また、鉄分(レピドクロサイト ヘマタイト等)等を含むものがあり、赤みが強いものを特別に”ブラッドショット・アイオライト”と呼んでいます。

この菫青石は特に多色性がはっきりしているため、カットの際にきっちりとわかるようカットしてあるものがあります。
菫青石の産出地 スリランカ・ミャンマー・インドなどから多色性の強い美しいものが産出されます。
アメリカ・ブラジル・ドイツ・ノルウェーなどからも産出されます。
そして日本もです。
有名なのは茨城県日立鉱山、宮城県川崎町があります。
菫青石の産状広域変成岩(高温低圧型)接触変成岩(特に泥質ホルンフェルス※1)花崗岩中 です。
※1 泥質ホルンフェルス
ホルンフェルスとは、割れ目に入りこんだマグマの熱とその圧によって、そのまわりの石が変化した変成岩(接触変成岩)の一つです。
ホルンフェルスの分類法で、源岩がなにかという分類法がありますが、泥岩が源岩の場合は泥質ホルンフェルスという名前となります。
菫青石の基礎データ化学組成 珪酸塩鉱物   Mg2Al4Si5O18色 濃青 灰青 すみれ色条痕 白色結晶系 斜方晶系へき開 明瞭硬度 7~7.5比重 2.5~2.7 桜石 国指定天然記念物で、京都府のレッドデータブックに掲載されています。
花のような形をしたかわいい外観です。
花の部分の大きさはみな5ミリ~1センチ程です。
写真…

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