アクシナイト アキシナイト 斧石 AXINITE

アクシナイト アキシナイト 斧石 AXINITE Dalnegorsk Russia
AXINITE Dalnegorsk Russia

斧石の読みはおのいし・ふせきどちらもあります。
また、カタカナ読みもアキシナイト・アクシナイト両方の表記が見られます。
斧石の名前は、斧のようなその結晶の形から名前がつけられました。
ギリシャ語の斧:AXINからとのこと。
和名も英名も斧に因んでいます。
そしてこの斧石というネーミングは、4つの鉱物でなるグループ名です。
宝石として人気もありルース等アクセサリーもあり原石ー宝石コレクターに幅広く愛されています。

斧石グループ

  1. 鉄斧石 ferroaxinite Ca2FeAl2BSi4O15(OH)
    Mn<Fe グループ中でNo.1の産出量
  2. マンガン斧石  manganaxinite Ca2MnAl2BSi4O15(OH)
    Mn>Fe Ca1 .5%↑ 青/スミレ/灰色
  3. チンゼン斧石  tinzenite CaMn2Al2BSi4O15(OH)
    Mn>Fe Ca 1.5%↓ 黄色 原産地スイス/日本での産出は脈状が多く数カ所あり
  4. 苦土斧石  magnesioaxinite Ca2MgAl2BSi4O15(OH)
    青紫 原産地タンザニア/日本では2008年長野県鹿塩にて見つかる(1箇所)

※斧石という場合は、通常は鉄斧石をいいます。
※タンザニアは苦土斧石及びマンガン斧石ともに産出がありますが、色味のみでは判断不可のため分析が必要です。

電気石と斧石

斧石は、熱を加えると電気を帯びる性質があり、電気石の仲間と考えられていた時期がありました。
フランス鉱物学者アウイにより、1799年独立種とされました。

産出地 産状

接触変成帯(比較的低温)や火成岩(含むマンガン)に産します。
世界のあちこちで産出されます。
イギリス・ドイツ・フランス・スイス・イタリア
タンザニア
アメリカ・ブラジル
日本 大型結晶の産出で世界的に有名 大分県尾平鉱山 宮崎県土呂久鉱山
共生鉱物に電気石や方解石や水晶があります。

基礎データ

  • 化学組成 珪酸塩鉱物 (Ca,Mn,Fe,Mg)3Al2BSi4O15(OH)
  • 色 赤色及び黄色を帯びる褐色 青紫色 灰色 橙色 ピンク色
  • 条痕 無色
  • 結晶系 三斜晶系
  • へき開 完全
  • 硬度 6.5-7
  • 比重 3.2-3.4