バリッシャー石 バリシア石 バリサイト VARISCITE
VARISCITE Lucin Box Elder County Utah |
緑色のバリッシャー石。
この緑色の濃さにバリエーションがあり、うっすら緑色から濃い緑色まであります。
似たような色合いの鉱物に間違えられることが多く、アマゾナイトからターコイズまで幅広く間違えられます。
名前の由来はドイツにある原産地、フォークランド地方の古い地名のバリシア/バリッシャーです。
オーストラリアトルコ石
オーストラリアはトルコ石の産出がありますが、このバリッシャー石も産出します。
濃い色のターコイズに似た色合いのバリッシャー石がクィーンズランドにて産出され、気づかずにオーストラリアターコイズ/オーストラリアトルコ石の名前がついた過去を持つ鉱物です。
退色
バリッシャー石は多孔質で皮脂などが染み込みやすく、アルコールや熱にも弱く、退色が激しい鉱物です。
取り扱いにはご注意ください。
ちなみに、ターコイズも多孔質ですね。
産出地 産状
色味ですが、最初に触れましたが、かなり白味のある薄い黄色に近い色合いの緑色から濃い色までバリエーションがあります。
この緑色はアルミニウムが鉄と置き換えられるために緑色の発色となります。
更に結晶の形をなすことがかなり稀で、見た目はほぼ塊のように観察されるものが殆どで、顕微鏡などで見ると八面体の結晶形が見られることから、微細な結晶が集まって塊のような姿となっています。
アルミニウムを含む岩石+リン酸を含む熱水でバリッシャー石が生成されます。
この条件で産出と考えると、あちこちで産出はするもののその量はあまり多くはありません。
アメリカ・オーストラリアが有名で、日本でも静岡県河津鉱山で産出されます。
基礎データ
- 化学組成 リン酸塩鉱物 AlPO4・2H2O
- 色 淡い緑色-アップルグリーン
- 条痕 白色
- 結晶系 斜方晶系
- へき開 良好
- 硬度 3.5-4.5
- 比重 2.6