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ヒューランダイト Heulandite

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名前の由来 英名の読みは ヒューランダイト もしくは ヘウランダイト 。
和名の 輝沸石 は、へき開に沿った部分が真珠光沢でキラキラと煌くことからの命名とのこと。
英名の命名は、鉱物コレクターでありディーラーでもあった貿易商のジョン・ヘンリー・ヒューランドにちなみ、イギリスの鉱物学者ヘンリー・ジェームス・ブリックが1822年に命名したと言われています。
石好きならばなんとなくこの二人の関係がとても良い関係だったのだなと思うところの由来ですね。
棺形〜coffin〜 結晶の形はよく言われるのが… 棺形
日本で使われているあの真っ直ぐな形ではなく、この場合の棺はドラキュラの棺の形を思い出してください。
長いほうの辺の真ん中が広くなっているあの形です。
この形が見えないと、肉眼でぱっと見たときに他の沸石と共生していることが多いため、わかり辛いと思います。
アポフィライトと束沸石と輝沸石等よく見かけると思います。
産地 産状花崗岩・ペグマタイト・玄武岩の(他の沸石とともに)変成岩風化した安山岩・閃緑岩 等など…
あちこちから産出されます。
有名なところですと…
インド ナーシック・プーナアイスランド ファローエ島アメリカ ニュージャージー州日本 小笠原諸島 父島等 床下湿気取りとガソリンと除染!? (以下、沸石全般のお話をします。)
沸石は、分子レベルの小さな孔がたくさん空いた多孔性の結晶構造をしています。
更に、鉱物中に水分を含むため、加熱するとその水分が蒸発します。
参照 ゼオライト(スコレサイトの中にゼオライトの記述があります。)
スポンジはたくさん孔が空いていて、水をたくさん吸いますよね。
それと同じに分子レベルで考えると、水・気体の中の分子をくっつける役割をし、結果、臭い取りや湿気取りとして活躍します。
また、この作用にプラスして、分子をくっつけるときの化学反応等いろいろ組み合わせて土壌や水から有害な物質の除去などにも利用されます。
水が出入りすることにより、結晶構造は崩れないのか?
例えば石膏は焼くと粉になります。
ですが沸石は水分の出入りによってフレームが崩れることはなく、この崩れなさがいろいろ応用される所以でもあります。
また、臭い取りといえば有名なところで炭がありますが、同じく炭も多孔性であり原理としては同じシステムです。
古代エジプトでは傷の腐敗したに…

スコレサイト scolecite

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大きさは手のひらサイズ。
白いシルクのような光沢です。
スコレサイト又は、スコレス沸石とも言います。
産する形は細い針のような形の先の尖ってない物がまとまって束となった集合体・もしくは放射状集合体が見られ、柱状のものも見られます。
色は無色・白色・薄い黄色。
硬度は5で、ナイフで何とか傷をつける事ができます。

CaAl2Si3O10・3H2O
スコレス沸石は、カルシウム・アルミニウム・ケイ素・水で出来ています。
沸石グループは、カルシウム・アルミニウム・ナトリウム等が主成分の含水珪酸塩鉱物の分類となります。
しかし、スコレス沸石はナトリウムがありません。
外観上、ソーダ沸石・中沸石ととても似ていますが、ナトリウムがないということがスコレス沸石の決め手となります。
火山岩(玄武岩)の空洞や、石灰岩が接触変性作用を受けた岩石の中に産し、水・熱が存在する場所に産します。
主要産地はなんといってもインド。
流通している標本で一番量が多いと思われます。
国内では、静岡県焼津・神奈川県足柄上郡山北町等があります。
ゼオライト沸石(Zeolite/ゼオライト)とは、50種類ほどの数の沸石(ゼオライト)グループの名称です。
ゼオライトは生活の中で活躍しています。

脱臭効果(ガス吸着)空気中の湿気を吸ったり吐いたりする作用吸水土壌改良水質浄化
そして、ここ最近で言われているのが、放射性物質の対外除去。
チェルノブイリスリーマイル島の事故で放射性物質を吸着させるために散布されたという文献もあるそうです。
福島での事故での汚染水の浄化にはゼオライトを使っているとのこと。
そしてこの沸石グループの特徴は”含水”。
水を含んでいることが特徴です。
ゼオライトという名前の由来は、ギリシャ語で”Zein”=”沸騰”。
水が存在するため熱を加えると水分をはなし、水蒸気が出る様子から名付けられたそうです。
名前のいわれは虫!? さて、スコレス沸石ですが、火で炙ると融解して丸くなります。 融解して丸くなるとき、ワームという虫にそっくりな様をして丸まります。
※融解とは固体が液体に変化する事をいいます。
ワーム worm
ミミズ・毛虫・うじ虫・回虫など足のない虫 要は、むにむに・うにょうにょとした動きの様にそっくりで、ギリシャ語のワームを意味する”スコレスク”=”skolex”が名前の由来だそうです…

バライト Barite

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和名 重晶石 バライトと聞くと、無色透明・白・水色・ピンク・黄色等、色のバリエーションが豊富な鉱物というイメージがあるのではないでしょうか?
また、その形も様々な形で産出され、板状だったり、塊であったり、粒粒であったりします。

指の爪で何とか傷をつける、もしくは、硬貨でこすると何とか傷をつけることができる程度の硬さです。
柔らかく、落としたら悲しい結果が待っています。
そして炎色反応は緑色。

硬度は2.5~3.5。
硝酸バリウムは花火の原料として使われています。
条痕は白。
何色のものでも全部白です。

また、バライトは蛍光鉱物ですが、蛍光するかしないかはブラックライトを当ててみないとわかりません。
(こちらは蛍光しませんでした。)
蛍光鉱物といえば、フローライトなどもそうですね。
重晶石の名前の由来ですが、重く(比重が)、結晶しやすいということからこの名前が付けられたそうです。
また、Bariteという名前の由来はギリシャ語の”バリス”→重いということからだそうです。
ボローニャの石 17世紀、蛍光現象のある石をイタリアのボローニャのそばの山にて採取することができ、これをボローニャの石と呼んでいたそうです。
17世紀といえば、錬金術の時代。
もちろん、今現在の鉱物の知識の概念自体が皆無な時代です。
錬金術の実験の中で、この蛍光現象が発見され、今でいうところの重晶石だそう。
ただし、採取した石そのままではなく、実験の結果→手を加えた結果光っていました。
焼いて粉にして、それを固めていたそうです。
バリウム そしてこのバライト、胃の検査の時にげっぷを我慢しつつ頑張って飲むアレ。
原子番号 56元素記号 Ba バリウムの主要鉱石です。
同じバリウムでも、硫酸バリウム(重晶石の成分)がバリウム検査のバリウムに当たります。
この硫酸バリウム以外のバリウムには毒性があるものが多く存在し、あまり摂取しすぎると不安・不整脈・呼吸困難などを引き起こします。
これに対し、硫酸バリウムは、水や酸(胃液)にはとけないため、飲んでも大丈夫です。
ちなみに、バリウムは毒物及び劇物取締法等で規制されています。
また、天然のウランに中性子を照射した結果、バリウムの同位体を発見したことによって、”核分裂反応”が確認されました。
そしてその7年後、広島と長崎に原爆が投下となりました。
新しい発見は…

ストロマトライト Stromatolite

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STROMATOLITE Eastern Andies, Cochabamba, Bolivia ストロマトライトとは ストロマトライトはシアノバクテリア等の微生物が作る縞状の堆積物のこと。
そしてこのシアノバクテリアは、地球に酸素を発生させた張本人です。
シアノバクテリア バクテリアの一種で色は緑色・藍色・赤褐色等があります。
光合成によって生きていますが植物ではなく、核膜を備えた細胞核・細胞内小器官を除く単細胞生物です。
もともとは藻類の一種(藍藻)とされていましたが、今では細菌として分類されています。
シアノバクテリアとストロマトライト シアノバクテリアは先カンブリア時代より存在し、進化によってその量は莫大化しました。
そして光合成によって大気中や海中に酸素を大量に放出し地球に酸素を蓄積させました。
海中の鉄イオンが酸素に触れて酸化して沈殿し、大規模な縞状鉄鉱床が形成されたと考えられているそうです。

昼間は光合成をして酸素を作り出し、夜になるとネバネバの液体を出し堆積物を絡めて固めます。
また朝になって日が昇ると同じことを繰り返します。
1日1日、外側へ外側へその体積を増していき、出来上がったものがストロマトライトです。
そのスピードは、サンゴ礁よりも遅い速度だそうです。
また、日が昇り日が沈むをきっちりと記憶しているので、化石からその当時の1年間が何日あったか等の情報源的な役割も担っています。
今日の姿
STROMATOLITEEastern Andies, Cochabamba, Bolivia ストロマトライトは現存しています。
西オーストラリアシャーク湾の黒いもこもこした形の岩がたくさん並んでいる海岸が有名です。
(参考 wiki ストロマトライト

シアノバクテリアの今は、水の華 ”アオコ”
アオコは池や沼にびっしりと広がるあの緑色です。
びっしり広がることにより、その水の中に光が届かず光合成ができずに死滅してしまうものや、酸欠で魚等が死んでしまうなどがあります。
またなによりも毒素を含むものがあり、魚のエラを塞いでしまったり、肝臓に蓄積し死んでしまう鳥類(カモ等)などがよく言われています。
あまりいいイメージではありませんが、地球を命あふれる奇跡の星の立役者であることは間違いありません。

ドロマイト Dolomite

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和名を苦灰石(くかいせき)。
名前の由来はフランス鉱物学者ドロミューにちなんでつけられました。
ドロミューはそれまでカルサイトのおまけ的な位置づけであった苦灰石を独立鉱物として確認した人です。
苦灰岩と苦灰石 堆積岩の一つに苦灰岩(ドロストーン)がありますが、この苦灰岩の主要構成成分はもちろん苦灰石です。
別名 白雲石 (はくうんせき)とも呼ばれています。
苦灰岩の殆どは、苦灰石化作用によって石灰岩が苦灰岩で交代されたものです。
苦灰岩(苦灰石)の誕生 川や海の流れと共に石が運ばれ、長い年月の間に積み重なり、後から運ばれてきた石は先に運ばれた石の上に堆積し、その重さでじわじわと押し固められていきます。
この気の遠くなるような年月をかけて積み重なった石・砂・若しくは生物の遺骸からなる岩石を堆積岩といいます。

そしてその中の一つである石灰岩とは、石灰質の殻を持つ生物の遺骸と科学的な沈殿(液の中に混じっている物質が沈む)が混じった岩です。
この石灰岩に、マグネシウムが混じった水(例えば海水)の存在があると、苦灰石化作用が発生します。
その発生プロセスは以下2通りです。
浅い海が何らかの要因で水が引いて蒸発するとそこに生息していた生物の遺骸もその場に沈殿し、海水に含まれるマグネシウムが作用する。すでに固まった(出来上がった)石灰岩に何らかの要因でマグネシウムを含んだ水分が浸透する。 こうして苦灰岩は誕生します。
ちなみに、苦灰岩は化石がたくさんあるのでは?と思うところですが…

石灰岩>苦灰岩

これは、苦灰石化作用によって化石の形が壊れてしまうためです。
産出・産状 上記の通りマグネシウム水溶液+石灰岩の他、マグネシウムの多く含まれる変成岩の中(大理石・滑石片岩※等)や熱水鉱脈にて方鉛鉱や閃亜鉛鉱等(鉛・亜鉛・銅の硫化鉱物)と一緒に産出されます。

※滑石片岩
滑石=タルク。変成岩で結晶片岩(片岩)の一つ。
珪酸塩鉱物で、水酸化マグネシウム+ケイ酸塩で成る。
産地はとても広く、スイス・アメリカ アイオア州/NY州・メキシコ・イタリアトスカーナ地方等が挙げられます。
結晶の形は菱面体もしくは板状の形ですこし曲がった(湾曲した)形であることが多く見られます。
粒や塊、時には繊維状でも産出されます。
元素番号12 マグネシウム 自然界にマグネシウムのみ単体での存在はありません。
い…

チャルコパイライト Chalcopyrite

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カルサイト(白)に緑色や黄色のキラキラな粉がまぶしてあるような標本です。
この粉の部分がチャルコパイライト。
和名を黄銅鉱。
本来は黄色みのあるゴールド色です。
パイライト(黄鉄鉱)ととても似ています。
酸化 では黄色以外の色合いは?
これは酸化です。
青ピンクの色あいのものも、ゴールドグリーンのつぶつぶも、黄銅鉱ですが、黄銅=真鍮色。
錆びるとこのような色合いになります。
黄銅鉱は銅鉱石のNo1。
世界の銅の8割をカバーしているとのこと。
銅の含有量は赤銅鉱などに比べると多くはありません。
しかし、産出量が圧倒的に多いことからだそうです。
基礎データ化学組成 CuFeS2 硫化鉱物色 真鍮色条痕 緑黒色結晶系 正方晶系へき開 なし硬度 4比重 4.3 その他に… 硝酸に溶ける炎色反応 緑色 名前の由来 名前の由来は、ギリシャ語のキャルコ(chalkos)=銅、プリテス(pyr)=炎からだそうです。
産地産状 火成岩・変成岩、熱水鉱脈から産出されます。 イギリス・フランス・ドイツ・スペイン・アメリカ・スペイン等 そして日本。 秋田県荒川鉱山・阿仁鉱山や尾去沢鉱山等
六面体・五角十二面体・八面体の形を基本に、これが双晶になっているものや塊状の物が見られます。

酸化のペースが比較的早い鉱物です。
気になる場合は密封容器など利用して保管が良いと思います。

石の基礎知識 磁気的性質 電気的性質 炎色反応

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磁気的性質 鉱物の中には磁性を持つものが多くあります。
小さな磁石を糸でつるして石に近づけてみてください。
方位磁石でも大丈夫です。
方位磁石の初期型に使われたのは、釘がくっつくほど強い磁性を持つ磁鉄鉱だそうです。
これはロードストーンと呼ばれます。
他に磁性を持つ石は、自然鉄・磁赤鉄鉱・磁硫鉄鉱等があります。
電気的性質 電気を帯びる石がありますが、以下の2種類があります。
圧電性(ピエゾ電気) 圧力を加えることで電気を帯びることです。
石英がよく知られていて時計等に応用されています。
圧電気の電気量は圧力に正比例します。
圧力がなくなると消失します。
他に、ロッシェル塩もよく知られています。
焦電性 熱を加えることで電気を帯びることです。
電気石がよく知られていて、気温があがるとホコリを引き寄せます。
それは、気温があがることで+と-の電極が生じ帯電することが原因です。
+に帯電する端を同類極、-に帯電する端を異類極といいます。
ここに硫黄の粉をまくと、+に集まります。
熱というと火であぶったりと想像しがちですね。
ですが摩擦すると熱が出ますがそれも熱を加えるということになります。
電気石でこすった布にはほこりがつきます。
他に異極鉱も知られています。
炎色反応 炎の中に鉱物を入れると、特有の色の炎になるものがあります。
それを炎色反応といいます。
鉱物に含まれる元素が、化学変化を起こすためにこの反応が出ます。
鉱物の元素をこの方法で調べることができます。
やり方は、小さな鉱物のかけらをプラチナの線につけて、アルコールランプの青い炎の中に入れます。
色が変わるのは一瞬です。
ストロンチウム(Sr) 赤リチウム(Li) 赤カルシウム(Ca) オレンジナトリウム(Na) 黄バリウム(Ba) 緑銅(Cu) 青緑カリウム(K) 紫

スモーキークォーツ Smoky Quartz

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和名は煙水晶。茶水晶とも呼ばれます。
真っ黒の光を通さないものは、”モリオン”と呼ばれ黒水晶と呼ばれます。
古くはスコットランドの民族衣装の飾りとして、使用されていたとのことです。
スモーキークォーツの色 天然のスモーキークォーツの色は、気の遠くなるような時間をかけ、自然の放射線が水晶に少しだけ含まれたアルミニウムに反応したものです。
水晶の色味は、変化させることができます。
無色の水晶に放射線処理をすることで着色したり、色の濃いものを加熱して淡い色合いにしたりすることが可能です。
カラーセンター -発色- 光は色がないですよね。
これは人の目に見える波長の光を可視光線と言いますが、この可視光線が均一に混じり合った状態の色、それが白です。
この絶妙なバランスを保った白は、この白の中に存在するどれかの色が吸収されると均等ではなくなるため結果として色を発します。
では吸収される原因は何か?
結晶構造上の欠陥、つまり、結晶の中の原子が規則正しく並んでいるなかで、あれ?という部分(=欠陥)、その部分がなにかの色を吸収する原因となります。
そしてこの色の中心をカラーセンターと呼びます。
アメジストとスモーキークォーツはこの同じ発色システムから成っています。
関連リンク 石の基礎知識 色 条痕
意味 いわれ 雑念や悪夢を払い、安眠を誘うといわれています。
(枕の下に置くと良いとのこと。)
今夜試してみては?

石の基礎知識 色 条痕

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色の発生 鉱物の色は結晶と深くかかわっています。
光は赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の7つのスペクトルから出来ています。
結晶はスペクトルの中の色を吸収し他の色を反射し、この反射した色が鉱物の色となります。
赤く見える鉱物の色は、赤以外の色を全て吸収して、赤い色を反射しているということです。
全てのスペクトルを吸収してしまうと黒く見えます。
結晶は自然界でいろいろな要因をうけながら成長し、完璧な状態で成長することはほとんどありません。
自然界の中では、原子の配列にまず欠陥が出ます。
この欠陥こそに、鉱物の色の秘密があります。
この欠陥が原因となり、色が発生するからです。
そして、一言で欠陥と言っても、色々な欠陥があります。
例を2つ挙げます。
結晶中に、微量な不純物元素が含有されていることが原因。
鉱物によって、同じ不純物元素でも結果は異なります。
クロムが鋼玉(コランダム)に入ると赤いルビーに、緑柱石(ベリル)に入ると緑色のエメラルドになります。結晶構造中にあるはずの元素やイオン等が欠落してしまっていることが原因。
この場合、欠落してしまっている部分を空孔といいます。
更に、この空孔が着色の原因になっている場合はカラーセンターと呼ばれます。 他に、オパールやムーンストーンのように光の回折が発色の原因であったりと多種多様な原因が考えられます。
もちろん、鉱物自身の結晶構造そのものが発色の原因となっている場合もあります。
関連リンク スモーキークォーツ SMOKY QUARTZ
自色と他色自色 鉱物が自身の成分で作るもともとの色。他色(タショク) 不純物や欠陥によって発生する色。 自然界では他色がほとんどです。
多色性と変色性 多色性(タシキセイ) 角度によって色が違って見えること。
これは、結晶のどの方向に光が通過するかで偏光の仕方が違ってくるためです。
多色性は結晶が異方性か等方性かで決まります。
異方性 物質が向きによって違う性質になること。
二つの方向があるもの→六法晶系と正方晶系三つの方向があるもの→斜方晶系と単斜晶系と三斜晶系 結晶軸の方向で光の速度が異なって進むために方向によって色の変化があります。
ルビー等のカットしたルースを思い浮かべてください。
カットした方向(光が入ってくる方向)によって色合いが微妙に変わりますよね。
等方性 異方性とは逆。
等軸晶系はどの方…

石の基礎知識 光沢 屈折 発光 比重

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光沢 鉱物の表面の輝きを表します。
外見的なものなので、標本によってばらつきはありますが、代表的な石を例としてあげてみます。
金属光沢→パイライトなど脂肪光沢→カルセドニーなど樹脂光沢→硫黄などダイヤモンド光沢真珠光沢→白雲母など
ガラス光沢→石英など 絹糸光沢→繊維石膏など
屈折 きらきらしている鉱物があります。
きらきらしている理由は、光の屈折率。
光が透明・半透明な鉱物に入ったとき、光の速度と方向が変化します。
これを屈折率といいます。
屈折率は入っていく光の角度と曲がった後の光の角度の比で表されます。
屈折率が高ければ高いほど鉱物はきらきらと輝き、ダイヤモンドの屈折率は、2.42。
ルビーやサファイアは1.76~1.77、水晶は1.54~1.55です。
値が高ければ高いほど屈折率は高く、きらきら度は増します。
複屈折 屈折率が2つ・3つある鉱物もあります。
それを複屈折といいます。
光が2つの方向・3つの方向にわかれます。
それぞれの屈折率が離れていると、物が2重に見えます。
方解石(カルサイト)が有名です。
透明な方解石を、文字の上に置くと、文字が二重に見えます。
発光性 ブラックライト(紫外線)を照射すると発生する蛍光性のことです。
硬度スケールで知られるフリードリッヒ・モースが発見しました。
また、蛍光現象は蛍石で最初に見出された事に起因して蛍石→フローライト→フローレッセンスと呼ばれます。
蛍光と燐光があります。
蛍光 光が当たっている間だけ光を発すること。→蛍石等
燐光 光を当てた後も光る。→方解石等
なぜひかるのか?紫外線(ブラックライト)を照射!結晶を作っている原子のエネルギーが高まります。(励起(れいき)状態)高まった状態から元に戻る時、蛍光としてエネルギーを吐き出します。元の状態に戻ります。(基底状態) 元に戻るまでの時間は、1秒以下のとても短い時間です。
燐光は、エネルギー源である紫外線照射をやめた後も光る現象です。

蛍光性の発生は、含有される微量の元素が原因の場合が多いそうです。
同じ種類で同じ場所から採取した鉱物でも、蛍光性のあるものとないものがあります。
博物館などでの蛍光性の鉱物の展示はとても綺麗です。
比重 比重は、同じ体積の水を1とした時のその石の重さ。
同じ大きさでも重さが違うことです。
鉱物の比重は2~4の間が多く、2く…

キャストライト(カイアストライト 空晶石) Chiastolite

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和名は空晶石。
この赤い部分は紅柱石の変種です。
黒い部分はグラファイトなどの炭質で、この黒い部分が十字型に現れたものが空晶石です。
クロスな関係 柱状に伸びていて、その断面がクロス型となっています。
これ…
スタウロライトに変身して(間違われている)いることがありますので要注意です。
スタウロライトは…
スタウロライトは和名は”十字石”。
空晶石の別名は”クロスストーン”。
この関係でごっちゃにされていると思われます。
産地 産状 空晶石は、粘板岩と花崗岩の接触する部分に産します。 断面(十字部分)が見えるような形で母岩(粘板岩等)に埋まって観察されます。
アメリカ・ブラジル・中国・オーストラリア・スペイン・イタリア等で産出します。 そして日本では京都府相楽郡和束町が有名です。
同質異像(多形) 以下の3つは同質異像(多形)の関係となります。 紅柱石(アンダリュサイト)珪線石(シリマナイト)藍晶石 (カイヤナイト) 同質異像(多形)とは、化学組成が同じで結晶構造が異なるもの。
圧力や温度など、石が作られるときのちょっとした変化によって、どの石になるか決定される性質を持ちます。
3つの石は別の石ですが、組成Al2SiO5とと、すべて同じになります。
しかし作られる圧力や温度がそれぞれ違い、この3つの石となります。
藍晶石(カイヤナイト)→低温・高圧紅柱石(アンダリュサイト)→中高温・低圧珪線石(シリマナイト)→高温・中高圧 意味 いわれ 名前の由来はギリシャ語の”対角的な配列”→”chiastos”が語源とのこと。 …まんまな気がしつつ、ギリシャ語だとかっこいい… きれいな模様のものはボタンやビーズに加工され、ヨーロッパではお守りにも活躍していたそうです。
基礎データ 化学組成 Al2SiO5 ケイ酸塩鉱物色 褐色 茶条痕 白色結晶系 斜方晶系へき開 完全硬度 7.5比重 3.1 補足 カタカナ読み 英語名ですが、カイアストライトとキャストライト、両方表記を見かけます。

石の基礎知識 鉱物が割れるとき へき開 裂開 断口

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へき開 ハンマーなどで衝撃を加えると、ある一定の方向で割れたり、板のように薄くはがれたりする場合があります。
原子の結合が部分的に弱くなっているところに沿って、ぱかっと割れます。
それをへき開といいます。
へき開で割れた面(へき開面)は平面です。
更に、原子の結合が弱くなっているところが割れるため、結晶面に対して平行・直角・斜方向の割れ方となります。
へき開は、ある鉱物とない鉱物があります。
へき開の程度完全
へき開に沿って割ると、なめらかな面が出現し他の方向には割れにくい。良好
へき開に沿って割れるが、それとほぼ直角な方向にも割れる。明瞭
へき開によって割れるが、他の方向にも割れやすく、断口が現れる。不明瞭
簡単に割れ、注意してみないとへき開が判別できない。なし
へき開がない。 の区分があります。
この記載なのですが、これ以外にも色々な記載があります。
→完全 明瞭または良好 不明瞭または不完全 なし 等 また、割れる方向を記載する場合もあり、方解石(カルサイト)は理科で登場する、”マッチ箱をつぶしたようなひし形”は、
→3方向に完全、白雲母は1方向に完全 と記載されたりします。
色々な記載方法がありますが、上記の例を参考にしてみてください。
裂開 擬へき開ともいわれ、本来はへき開を示さない鉱物であるにもかかわらず、特定の方向に割れる性質をいいます。
これは繰り返し双晶・内包物の関係・成長時にできた欠陥等によってできるものです。
へき開割れの場合、細かく何度も同じ方向に割れていくことがありますが、裂開の場合はありません。
断口 へき開・裂開以外に割れた面を断口といいます。
割れた面は不規則で不平滑です。
貝殻状
二枚貝の殻に似ている形
→黒曜石、水晶等細い線がたくさん入っていて、2枚貝の表面に似ています。
平坦状
多少の凹凸はあるが、全体的にほとんど平らな面をしている形。
→石炭、硬石膏等不平坦
不規則で凸凹の多いギザギザの割れ口。
→クリソコーラ等鋸刃状(不平坦状)
不規則で凹凸の多い割れ口。
→硬マンガン鉱、硫黄等針状針
の先端を無数に並べたように小さな突起。
→自然銅、自然金等土状
土の塊が割れたような形。
→ボーキサイト等
多片状
板を踏んで割った時のように片状の突起が不規則にみられるもの。
→雲母、ヘマタイトなど

カイヤナイト kyanite

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和名 藍晶石(らんしょうせき)
名前の由来は、英名はkyanos→ギリシャ語で”青色”、和名は色と結晶しやすいことからだそうです。
二硬石 ディスシーン 硬度がなんと2種類あります。
ちなみに硬度の基準ですが、
硬度4 ナイフの刃で簡単に傷をつけることができる。硬度7 こすり合わせるとガラスや鋼鉄銅などに傷がつく。 だいぶ違いますよね。
このことが加工を難しくしている要因です。
通販サイトでもカイヤナイトのルースなど、返品御免の商品を見かけることがあります。
この硬度が2種類あるということから、別名”二硬石”(ディスシーン disthene)と呼ばれます。
多形 同質異像 カイヤナイトと… 紅柱石(アンダリュサイト)珪線石(シリマナイト) とは、同質異像です。
同質異像(多形)とは、化学組成が同じで結晶構造が異なるもの。
圧力や温度など、石が作られるときのちょっとした変化によって、どの石になるか決定される性質を持ちます。
3つの石は別の石ですが、組成Al2SiO5と、すべて同じになります。
しかし作られる圧力や温度がそれぞれ違い、この3つの石となります。
藍晶石(カイヤナイト)→低温・高圧紅柱石(アンダリュサイト)→中高温・低圧珪線石(シリマナイト)→高温・中高圧 カイヤナイトが3つの中で一番高圧です。
そしてこの石は耐熱性に優れている為、車のエンジンのスパークプラグなど耐熱材の原料に広く使われています。
産地 産状 圧力の高い変成岩の中に産します。 アメリカ・ブラジル・タンザニア・ロシア・ネパール・等 そして、愛媛県新居浜市東平・富山県黒部市・埼玉県吉見町等
基礎データ 化学組成 Al2SiO5 ケイ酸塩鉱物色 青・緑・グレー色・白・黒条痕 白色結晶系 三斜晶系へき開 完全硬度 主軸方向 硬度4~5
       これに直角 硬度6~7.5比重 3.6

石の基礎知識 硬度と壊れにくさ

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硬度 鉱物の硬さを見るとき使われるのが、”モース硬度計”
ドイツの鉱物学者”フリードリッヒ・モース”が考案しました。
”硬度計”というと機械のようですが、計測する機械ではありません。
硬さの基準になる鉱物を10種類選び、硬度の度数を決めたものです。
硬度1 滑石
もっともやわらかい鉱物。つるつるした手触り。硬度2 石膏
指の爪で何とか傷をつけることができる。硬度3 方解石(カルサイト)
硬貨でこすると何とか傷をつけることができる。硬度4 蛍石(フローライト)
ナイフの刃で簡単に傷をつけることができる。硬度5 燐灰石
ナイフで何とか傷をつけることができる。硬度6 正長石
ナイフで傷をつけることができず刃が傷む。硬度7 石英
こすり合わせるとガラスや鋼鉄銅などに傷がつく。硬度8 トパーズ
こすり合わせると石英に傷をつけることができる。硬度9 コランダム
石英にもトパーズにも傷をつけることができる。硬度10 ダイヤモンド
地球上のあらゆる物質の中でもっとも硬い。 因みに…
人間の爪は硬度2.510円銅貨は約硬度3.5ナイフの刃は約硬度5.5 硬度が6度以上の鉱物はガラスを傷つけることができます。
それぞれの硬度と硬度の間の値は、すべて等間隔ではありません。
硬度9のコランダムの9倍の硬さが、硬度10のダイヤモンドです。
また藍晶石は、縦方向にひっかいたときに硬度4、横方向にひっかいたときは硬度7となり、ひっかいた方向によって硬度が違います。
新聞紙って横に破くよりも縦に破いたほうが破きやすいですよね。
繊維の方向でこうなっているのですが、この原理と同じです。
粘靭性(ねんじんせい) 物理的な性質のことをまとめて粘靭性といいます。
外部からの圧力が加わったときに示される抵抗のことです。
この粘靭性には以下のものがあります。
弾性(だんせい)
外的な力を受けたものが元に戻ろうとする力。柔性(じゅうせい)
ハンマーで叩くと粉末になり、ナイフで粉末を出さずに切断できる性質。展性(てんせい)
圧力、叩かれると薄く板状に伸びる性質。金は展性に富むのを日本人はよく知っていますね。延性(えんせい)
弾性の限界を超えても破壊せずに引き伸ばされる性質。
もちろん金はこれも当てはまります。
※展性と延性を合わせて、塑性(そせい)といいます。撓性(とうせい)
鉱物を曲げたとき破壊もせず元にも戻らない性質。脆性(ぜいせい)
外的な力を受けたとき、あまり…

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