キャストライト カイアストライト 空晶石 Chiastolite
Chiastolite |
和名は空晶石。
この赤い部分は紅柱石の変種です。
黒い部分はグラファイトなどの炭質で、この黒い部分が十字型に現れたものが空晶石です。
クロスな関係
Chiastolite |
柱状に伸びていて、その断面がクロス型となっています。
これ…
スタウロライトに変身して(間違われている)いることがありますので要注意です。
スタウロライトは…
Staurolite Keivy Kola peninsula Russia |
スタウロライトは和名は”十字石”。
空晶石の別名は”クロスストーン”。
この関係でごっちゃにされていると思われます。
産地 産状
空晶石は、粘板岩と花崗岩の接触する部分に産します。
断面(十字部分)が見えるような形で母岩(粘板岩等)に埋まって観察されます。
アメリカ・ブラジル・中国・オーストラリア・スペイン・イタリア等で産出します。
そして日本では京都府相楽郡和束町が有名です。
同質異像(多形)
以下の3つは同質異像(多形)の関係となります。
同質異像(多形)とは、化学組成が同じで結晶構造が異なるもの。
圧力や温度など、石が作られるときのちょっとした変化によって、どの石になるか決定される性質を持ちます。
3つの石は別の石ですが、組成Al2SiO5とと、すべて同じになります。
しかし作られる圧力や温度がそれぞれ違い、この3つの石となります。
- 藍晶石(カイヤナイト)→低温・高圧
- 紅柱石(アンダリュサイト)→中高温・低圧
- 珪線石(シリマナイト)→高温・中高圧
意味 いわれ
名前の由来はギリシャ語の”対角的な配列”→”chiastos”が語源とのこと。
…まんまな気がしつつ、ギリシャ語だとかっこいい…
きれいな模様のものはボタンやビーズに加工され、ヨーロッパではお守りにも活躍していたそうです。
基礎データ
- 化学組成 Al2SiO5 ケイ酸塩鉱物
- 色 褐色 茶
- 条痕 白色
- 結晶系 斜方晶系
- へき開 完全
- 硬度 7.5
- 比重 3.1
補足 カタカナ読み
英語名ですが、カイアストライトとキャストライト、両方表記を見かけます。