石の基礎知識 光沢 屈折 発光 比重
石の基礎知識 光沢 屈折 発光 比重 |
光沢
鉱物の表面の輝きを表します。外見的なものなので、標本によってばらつきはありますが、代表的な石を例としてあげてみます。
- 金属光沢→パイライトなど
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パイライト Pyrite Spain |
- 脂肪光沢→カルセドニーなど
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カルセドニー chalcedony |
- 樹脂光沢→硫黄など
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硫黄 Sulfur Bolivia |
- ダイヤモンド光沢
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Diamond |
- 真珠光沢→白雲母など
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白雲母 Muscovite |
- ガラス光沢→石英など
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水晶 |
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繊維石膏 Satinspar Morocco |
屈折
きらきらしている鉱物があります。きらきらしている理由は、光の屈折率。
光が透明・半透明な鉱物に入ったとき、光の速度と方向が変化します。
これを屈折率といいます。
屈折率は入っていく光の角度と曲がった後の光の角度の比で表されます。
屈折率が高ければ高いほど鉱物はきらきらと輝き、ダイヤモンドの屈折率は、2.42。
ルビーやサファイアは1.76~1.77、水晶は1.54~1.55です。
値が高ければ高いほど屈折率は高く、きらきら度は増します。
複屈折
屈折率が2つ・3つある鉱物もあります。それを複屈折といいます。
光が2つの方向・3つの方向にわかれます。
それぞれの屈折率が離れていると、物が2重に見えます。
方解石(カルサイト)が有名です。
透明な方解石を、文字の上に置くと、文字が二重に見えます。
発光性
ブラックライト(紫外線)を照射すると発生する蛍光性のことです。硬度スケールで知られるフリードリッヒ・モースが発見しました。
また、蛍光現象は蛍石で最初に見出された事に起因して蛍石→フローライト→フローレッセンスと呼ばれます。
蛍光と燐光があります。
蛍光
光が当たっている間だけ光を発すること。→蛍石等燐光
光を当てた後も光る。→方解石等なぜひかるのか?
- 紫外線(ブラックライト)を照射!
- 結晶を作っている原子のエネルギーが高まります。(励起(れいき)状態)
- 高まった状態から元に戻る時、蛍光としてエネルギーを吐き出します。
- 元の状態に戻ります。(基底状態)
燐光は、エネルギー源である紫外線照射をやめた後も光る現象です。
蛍光性の発生は、含有される微量の元素が原因の場合が多いそうです。
同じ種類で同じ場所から採取した鉱物でも、蛍光性のあるものとないものがあります。
博物館などでの蛍光性の鉱物の展示はとても綺麗です。
比重
比重は、同じ体積の水を1とした時のその石の重さ。同じ大きさでも重さが違うことです。
鉱物の比重は2~4の間が多く、2くらいまでは軽い鉱物、4以上は重い鉱物となります。
石英の比重は2.65、方鉛鉱の比重は7.6。
手で持ったとき、方鉛鉱が重いと感じると思います。
鉱物データが記載されているサイトなど(wiki等)は、比重の値も記載されています。
気がついたらみてみてくださいね。