アンバー amber
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アンバー amber 岩手県久慈市産出 |
人気の高い琥珀、琥珀は化石です。
鉱物ではなく有機質。
サンゴや真珠も有機質です。
同じ有機質の仲間でも、この琥珀は植物がもととなっています。
そして同じ植物由来でジェット(黒玉)もあります。
琥珀はこすると静電気を発生させ、燃やすと香りがします。
琥珀ができるまで
ずっとずっと昔、数千万年~数億年も前のこと。
木が生い茂る大地がありました。
その木々から樹液が溢れ、その樹液は土にうもれて化石化します。
もしくは、洪水などが襲い水によって運ばれて泥と共に海や川に堆積し、いつしか長い年月を経てその部分が地殻変動や侵食によって地表に現れます。
では樹液というからには、どんな木から出た樹液でしょう。
一般的には松や杉である針葉樹と言われています。
実際には広葉樹などもあり幅が広いです。
虫入りの琥珀は、樹液に巻き込まれてしまった虫たちが動けなくなりそのまま中に閉じこめられてしまった状態です。
なかには絶滅種が入っている場合もあります。
現在、これらのものは研究対象として扱われているものも多くあり、その時代を知る手がかりとなります。
名前の由来
竜涎香あるいはアンバーグリスとはマッコウクジラの腸内に発生する結石であり、香料の一種である。
wiki 竜涎香
もうひとつの説として、古代アラビア語で”アンバール”→”海に漂うもの”。
嵐のあとにうちあげられる石であったことからとの事です。
また”琥珀”という和名は、
”虎死して、則ち精魂地に入りて石と為る。それすなわち琥珀なり。”
という中国の古い時代(漢との説があります。)の書物が由来です。
”琥珀”は漢語でもともと”虎魄”と書かれ、”魄”の字は、死後の魂をさし虎の魂が死後に石になったものが琥珀ということです。
琥珀は名前の由来や伝説が多く、上げていくときりがなく出てきます(^^;
重さ
持ってみるとわかりますが、めちゃくちゃ軽い。
比重です。
琥珀の比重は、1.05~1.30
この数値、かなり幅が広く感じると思いますが通常の琥珀の比重は約1.05~1.09とのこと。
海水の比重は1.01~1.03程。
海水の中に琥珀があった場合、水中を漂う感じになると思います。
コーパル・コパル COPAL
コーパルとは、熱帯地方の樹木からでた樹脂が化石となったもので、約100万年ほど前のものです。
対して琥珀は数百万年前。
若い琥珀とよく表現されています。
名前の由来はアステカ族の言葉(今のメキシコ語)で樹脂という意味のコパリ(copalli)だそうです。
見た目はよく似ていますが、本物偽物などと物議を醸し出す間柄です。
ちなみに…琥珀の破片を圧力と熱で固めたものをアンブロイドと呼びます。
(本物偽物判別に関しては、検索していただくと色々出てきますのでここでは割愛します。)
産出地
- バルト海沿岸
ロシア・ポーランド・イギリス・ノルウェイなど
レッドアンバー(赤い琥珀) - ドミニカ共和国
ブルーアンバー(青い琥珀)
虫入り琥珀が沢山産出される - 日本
→岩手県久慈市
日本で唯一 琥珀博物館
→福島県いわき市・千葉県銚子市
小さい原石を中心に産出
ご注意
そしてこの琥珀、爪で傷がつくほど柔らかい。
硬度は2~2.5です。
そして熱にも気をつけてください。
通常は150度ほどで軟化するそうですが、ストーブのそばに置きっぱなしなど危険です。
琥珀の間
- 空爆で燃えてなくなった説
- 運搬途中船が沈んでバルト海の海の底説
- 鉱山に隠した説
また、バルト海の海の底説は、カリーニングラードは港町なのでここから何とか運び出そうとしたけれど失敗したということですが、この話、雷に打たれて船が沈んだとのかっこいい説です。