アマゾナイト AMAZONITE
Amazonite Parusnaya Mt., Keivy, Kola Peninsula, Russia
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和名は天河石(てんがせき)。
アマゾナイトという名前の由来はアマゾン川流域が原産地ということからです。
ですが、アマゾン川流域での産出はないとのこと。
青・青緑のこの石の色味は、不純物として混じっているごく微量な”鉛”。
長石グループ-カリ長石-微斜長石であるこの石は仲間がたくさんいますが、この色合いでアマゾナイトとすぐにわかります。
※長石グループの解説はこちらへ
りんどうの花とアマゾンストン 宮沢賢治
Amazonite Parusnaya Mt., Keivy, Kola Peninsula, Russia |
アマゾナイトは別名でアマゾンストーン・アマゾンジェードとも呼ばれます。
宮沢賢治の虹の絵具皿(十力の金剛石)にて”アマゾンストン”と表記され、りんどうの花にたとえられているあの石です。
”りんどうの花は刻 まれた天河石 と、打 ち劈 かれた天河石 で組み上がり、その葉 はなめらかな硅孔雀石 でできていました。青空文庫 虹の絵具皿(十力の金剛石)”
石好きならば、テンションが上がるのではないでしょうか?
宮沢賢治というと”石っこ賢さん”がぱっと出てきますが、私が最初に触れたのは、雨ニモマケズ(あえてカタカナ…)です。
学校の授業で丸暗記させられました。
そのあと、銀河鉄道の夜。
そして…石っことわかってからこうなりました。
”十力の金剛石”は石だらけのキラキラです!
何度読み返しても良き時間をくれるお話です。
(作品のリンク先はすべて青空文庫の該当作品です。もしお時間があればどうぞ。)
アマゾナイトの別名
Amazonite Parusnaya Mt., Keivy, Kola Peninsula, Russia |
十力の金剛石からでしょうか、アマゾンストーンという呼称があります。
また、翡翠に色味が似ていることからアマゾンジェードとも呼ばれます。
青よりか緑よりか、はたまた光沢などでも変わりますが、トルコ石やエメラルドにも似ているともよく言われています。
ですが、白っぽい色合いが混じって産出されることが多く、単色での産出はとても少ないです。
主な産出は深成岩(花崗岩やペグマタイト)です。
アクセサリーの注意
水を吸いやすく変色しやすいため、ブレスレットなどつけたままの水場の利用は気を付けてください。
またへき開が二方向に完全なため割れやすいです。
落としたりしないよう気を付けてください。
また、超音波洗浄機の利用はやめたほうが良いです。
基礎データ
Amazonite Parusnaya Mt., Keivy, Kola Peninsula, Russia |
- 化学組成 珪酸塩鉱物 KAlSi3O8
- 色 青 青緑
- 条痕 白色
- 結晶系 三斜晶系
- へき開 明瞭(二方向)
- 硬度 6~6.5
- 比重 2.55-2.63