ライオライト Rhyolite

黒曜石 ライオライト Obsidian Rhyolite Arizona America
Obsidian Rhyolite Arizona America

ライオライト (リオ(ヨ)ライト・リョーライト)が入った黒曜石・オブシディアン。
黒いところがオブシディアン・茶色がライオライトとのこと。
ライオライトは日本語で”流紋岩”です。

流紋岩とは

~以下、しばらく読むのがめんどくさい文章が書いてあります。~

火成岩のはなし

マグマが冷えて固まった岩石を、火成岩といいますが、この火成岩の中でも火山岩の仲間です。
火山岩は、マグマが地表近くで急激に冷えて固まったものをいいます。
因みに地下でゆっくり固まったものは深成岩といわれます。
火山岩は、

  1. 安山岩
  2. デイサイト
  3. 流紋岩

と3つに大きく分かれます。
その分類は二酸化ケイ素の含有量で決められ、記述した順に二酸化ケイ素が増えていき、流紋岩は二酸化ケイ素が70%↑のものをいいます。
二酸化珪素もしくはケイ素とよく書かれますが、石英といってもシリカと言っても同じものです。

晶出

”晶出”という過程を経て、岩は出来上がります。
液状の物からその物質が分離して、結晶ができることを”晶出”といいます。
マグマが冷え固まっていくときにゆっくりゆっくり晶出されて岩はできていきます。
”岩”と言う言葉が付いているということは、単一の鉱物ではなく、いろいろな鉱物が混じった物となります。
流紋岩は石英・長石(カリ長石や斜長石)・黒雲母・角閃石・輝石などが混じっています。

斑状組織

火山岩は、”斑状組織(ハンジョウソシキ)”という構造を持っていて、

  • 斑晶(ハンショウ)周囲よりも大きめの粒状の物
  • 石基(セッキ)斑晶の周りを埋めている、微細な結晶の集合体もしくはガラス質(※1非晶質)いわゆる火山ガラスのことです。

マグマが冷えて固まる段階で、一番最後に晶出されたものが石基となります。
※1 結晶のような規則正しい構造をもたないもの。黒曜石は、流紋岩の中で一番有名な石です。そして、黒曜石は火山ガラスです。

黒曜石 ライオライトObsidian Rhyolite Arizona America
Obsidian Rhyolite Arizona America

名前の由来

ギリシャ語で”rheo”→”流れる”・”rhyax”は”熔岩の流れ”を意味するそうです。
和名の流紋岩の命名は、1884年、小藤文次郎さんによって命名されました。

産地

産地はアメリカ・オーストラリア・メキシコ等です。
ここではあえて産地と書きましたが、加工され、アクセサリーなどになっている美人どころのライオライトはこの産地のものが多いです。
しかし、ライオライトは流紋岩。
流紋岩はあっちこっちにあります。
当然日本にも。

基本的には白っぽいベース(石基)に色味のある鉱物(斑晶)があるものがスタンダードですが、色味だけで判断はできない岩石です。
色そのものもバリエーションがかなりあります。

ライオライトの意味 いわれ

意味合いとしては、手元に資料が少ないのですが、地に足をつけて物事を前向きに変化させようとする石といわれているようです。
意味合いもあり、ビーズなどにもよく加工されていますが鉱物ではなく岩石。
基礎データなどは含まれる鉱物によってかなり違いが出るので不明です。